変形性膝関節症
症状
加齢や外傷などにより軟骨が徐々にすり減り、膝の骨(大腿骨、脛骨、膝蓋骨)が変形し、膝関節の痛みと腫れが出現します。
日本人はO脚変形の方が多く、膝関節痛は内側に出現することが多いのですが、外側や前方に出る場合もあります。体重増加も症状と関連していることが明らかとなっております。
膝のお皿の骨の上の部分が腫れてくることもあります(関節水腫)。
治療法
まずは保存的治療を行います。内服や外用薬、注射を行い、同時に物理療法・理学療法を行います。必要に応じ装具療法も行っております。
保存的治療に抵抗する膝関節痛に対し、以前は手術を検討しておりましたが、最近は自分の血液(自己血)の血小板より抽出した成長因子を膝関節内に注入する治療を行っております(PFC-FD療法、自由診療で行っております)。人工関節置換術などの手術を少しでも先送りさせることが期待できる治療法です。
高齢者であれば、人工膝関節置換術を行います。内側だけの障害であれば内側のみを置換する手術もあります。
比較的、年齢が若い方では、関節鏡による処置や、外側の障害がない場合は骨切り術も行われます。いずれの治療法も患者さんの年齢や障害の程度、日常生活の不自由さを考慮し選択します。
日本整形外科学会.パンフレット「整形外科シリーズ3 変形性膝関節症」より画像を引用しております。